こうして作られる、美しいモザイクガラスの器
サブロウ
今はガラスの街・富山で活動をしているものの、もともとは滋賀県「マザーレイク」と呼ばれる琵琶湖畔で育ちました。その琵琶湖の美しい水面と教会のガラスを、創作活動のテーマとしてしています。だからモザイク柄のモチーフは、小さい頃から身近だった琵琶湖の水の波紋。同じ表情を見せないマザーレイクの一瞬を表現するのが、サブロウの器なのです。では、どのようにして美しいモザイクガラスの器が作られるのでしょうか。
まずは、素材となるガラス板を作ります。出来たその板にカッターで切り込みを入れ、ハンマーで叩き、モザイ
クの部品をつくります。そしてサブロウさんは、四角い枠の中にいろんな大きさのモザイク部品をパズルのように丁寧に組み立てていきます。パーツとパーツの間は、独自に調合したガラスの粉を埋め、窯で焼成すると、色目地の柄がついた板状のガラス板ができます。サブロウさん自らロクロなどで造る、素焼きで出来たいろんな器の型。その型の上に板状のガラス板を載せ、窯に入れて焼成。板状のガラスは熱が加わり、型のとおりに溶けて固まります。最後に研磨などの仕上げの工程を経て、美しいモザイクの器が出来上がります。