昔ながらの製法で作る絶品干物
本干物屋の干物作りの最大の特徴は、家族4人で昔ながらの製法で行っているところ。今や機械化が進んでいる魚を開く作業も全て手作業。慣れた手つきで次々と魚をさばいていく。手作業だからこそ魚の身をしっかり残すことができ、肉厚の魚を肉厚の状態で干物にすることが出来る。漬け汁は創業から手入れを行っている秘伝の漬け汁。秘伝と言っても元々は塩水で、そこに魚が繰り返し漬けられることで魚の旨味や酵母による発酵が進み、他では作り出せない漬け汁が生まれる。
この熟成された漬け汁に漬け込んだ後は天日干しで乾燥させる。効率化が進んで機械で乾燥させる干物が多い中、潮風や太陽といった自然の恵みを浴びさせるために、今となっては珍しい天日干しにこだわっている。天日干しは天候に左右されたり、狙ってくるトンビ対策など手間はかかるが、本当においしい干物のために行っている。潮風に乗ってくるミネラルや太陽のエネルギーをたっぷり浴びることで旨味が増していくという。店長曰く「昔であれば普通だった事を普通にやっているだけ」だそうだ。